2023/09/05 10:34
高千穂は朝晩、夏のままの格好だと少し肌寒くなってきています。
草が伸びる勢いも少しずつ落ちてきている9月。
秋冬野菜の種まきや苗植えの季節の始まりはじまり。
雲は10種で区別される
高千穂の空が、夏から秋へ移ろってきています。
雲のカタチも色々。
朝は雲海のような低い高さでまとまった雲、昼以降はうろこ雲に、わた雲に、夕方は雨雲。
雲の動く速度が高度によって差があり、おもしろい。
たくさんある様に見えて、雲は10種類で分けられるそう。
案外細かく分けず、おおまかな分類をするんですね。
最近の夕立は大雨が多い
この時期は、高千穂のような山間部では夕立も多く、野菜にとっては水分をもたらしてくれるし、人にとっては涼しくなって有り難い。
がしかし、最近の夕立の雨は極端で困っています。
短時間でまとまって「ダーッ」と降る。
雨量が多い時には一時間に40mm。車のワイパーを速くしても先が見えづらいくらいの量。
ちょうど土が湿るくらいに降ってくれるといいのですが。
秋野菜の種まきや冬野菜の定植(苗を畑に植えること)でバタバタしている今の時期に、雨が降ってくれること自体は非常に有り難い。
例えば、
1m幅の畝(種をまくベッドのような部分)
長さ100m
2cmの深さ
に水を染み込ませるには、2トンの水をまかなくてはならない。
20Lのジョーロでまくとすると、畑を100回行ったり来たりする必要があります。
もちろん、作業でジョーロは使わないけど、機械を使ってまくとしても結構大変で、段取りを入れれば半日近くはかかる。
それを、雨雲は一瞬でしてくれる。ものの数分で。
午前中種をまき、お昼休憩のときに雨が降ると「ヤッター!」って気分で、小躍りしそうになっちゃいます。
課題を小さく要素に分解していくことで、できることを見つけていく
最近思ったのは、天気はコントロールできないけれど、コントロールできることもあるなと。
天気はコントロールできない。
でも、一つ一つ分解していくと、見方も変わります。
野菜を育てるに当たっては基本的に、「日照と雨と風」が関わってくる。
日照時間は全くコントロールできません。
でも、「雨と風」はある程度、自分でコントロールできる。
例えば、「雨」は、一時間に80mmや90mmの雨ではどうしようもないかもしれないけれど、対策として、
畑の内側に溝を切って排水性をよくして、土が流れて崩れるのを防ぐ
畑の土が雨で叩かれてタネが流れないように、種や苗の上を資材で覆う
といった具合に。
雨の入力(雨量)はコントロールできないけれど、出力(排水量)はコントロールできる。
イメージとしては、お風呂に入れるお湯の流量(速さと量)と排水の流量(速さと量)のバランス
排水の方が早ければお風呂に水は溜まらないので、畑でそれをするイメージです。
また、それは風も同様で、風の入力(風速)はコントロールできないけれど、野菜の風の交し方(受け止め方)はコントロールできる。
樹の高さを低くする
防風ネットを低く張る
そんな感じで、コントロールできることを増やしていくことができる
今年も台風6号で被害に遭いました。台風で無傷でいるのはなかなか難しい。
ノロノロの台風だったので、影響が長引いたのが原因です。
写真のオクラは畑に倒れてしまったのだけれど、立ち上がってまた綺麗な花を咲かせてくれました。
花屋さんの花も美しいけれど、野菜の花もまた美しい。
「他人はコントロールできない。自分はコントロールできる。
コントロールできることに集中する。」
という言葉があるけれど、それに近いなと思った。
「雨と風」をどのようにかわすのか、ということを学んだ2023年8月。
追記
先日の大雨でまたまた、蒔き直した種が流されてしまった。
まだまだ理屈と実践の差を埋めることができていないので、さらに、細かい要素に分解しなければ。